ジョン・カーターのライヴァルたち


火星の黄金仮面
O・A・クライン
井上一夫訳


Cover Art by 武部本一郎

東京創元社/創元推理文庫SF 656-1/訳:井上一夫/絵:武部本一郎/解説:井上一夫/1978.67161/P228/\220

仕事も恋人も失ってやけを起こした元アメリカ陸軍中尉ジェリー・モーガンは、科学者である叔父のタイム・マシンで数百万年も昔の火星へ移送された。そこは人間そっくりの火星人が住む赤い星。白色人種が支配する王朝を覆さんものと、茶色人種の無法者をひきいて暗躍する、黄金仮面拷問王太陽神と王位をめぐる陰謀の渦。時まさに風雲急を告げ、恋と冒険の嵐がジェリーを巻きこんでいった!
幾万ものバローズ・ファンが“バローズもこれ以上面白くは書けない!”とまで絶賛した、スペース・オペラの古典登場

The Outlaws of Mars (1933)

comment/コメント

バローズの〈火星シリーズ〉絶頂期に訳出された『火星の無法者』を、11年後にタイトルを変えて本家の創元推理文庫SFに武部本一郎画伯の秀麗な絵をつけて再録されたラッキーな1冊。クラインは金星シリーズ(ペリル・シリーズというべきか)のほうが売れたと思われるし、本書は火星を舞台にした作品としても2作目なので、なぜこれが出たのかますますわからない。ともあれ、11年の歳月は訳者を丸くしたようで、宇宙舞台の娯楽SFに辛辣だった解説が、優しくなっている

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