地底世界シリーズ1 PELLUCIDAR series 1

地底恐竜テロドン
At the Earth's Core(1922)

Illustrated by Motoichiro Takebe

久米元一:訳/武部本一郎:画/久米元一:解説 偕成社/エスエフ(科学小説)名作シリーズ/1970.8.10初版/180頁


story/あらすじ

 わたしたちがすんでいる地球の内部は、いったい、どんなふうになっているのでしょう。
 この物語は、デビッドというゆうかんな青年が、「鉄のもぐら」という地面の中をほり進む機械にのって、地下八○○キロの深さにまでもぐっていってみたふしぎなお話です。そこには、べつの世界があって、テロドンという空をとぶ恐竜が、地底にすむ人たちを、どれいにしていました。
 デビッド青年も、たちまち恐竜テロドンにつかまりました。しかしデビッドは、どんなこんなんにもまけません。知恵と、勇気によって、ついに恐竜テロドンをたおす方法を発見して、地底の世界にふたたび平和をとりもどします。
 この物語の作者は、ターザンを書いたバローズですから、話のおもしろさにかけては、どんな物語にもまけません。きっと、みなさんを夢中にさせることでしょう。

chapters/目次


history/初出

At the Earth's Core,Apr.1914,All Story Weekly Magazine
At the Earth's Core,1922,McClurg

comment/コメント

 偕成社版の叢書には、バローズ作品が3作も含まれているが、これはその中のペルシダー第1巻を収録したもの。なぜマハール族が「テロドン」になったのかは訳者のみぞ知るというところだが、実は訳者も知らなくて、出版社が造語を嫌ってプテラノドンからの連想が可能な言葉を無理強いした、という可能性も否定はできない。
 ハヤカワ文庫よりも創元推理文庫よりも出版年代が古いから、武部画伯がはじめて描いたペルシダーという可能性も。だとすれば、歴史的な出版物なのかな。

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