太古世界シリーズ1 CASPAK series 1

時に忘れられた世界
The Land That Time Forget/Bowen J.Tyler's Manuscript(1924)

Illustrated by Kazuaki Saitoh

関口幸男:訳/斎藤和明:画/野田昌宏:解説 早川書房/ハヤカワ文庫SF12 /1970.12.31初版/202頁


story/あらすじ

 第一次世界大戦のさなか、大西洋上で、米人ボウエンは乗っていた客船をドイツの潜水艦に撃沈され、愛犬ノブス、見知らぬ女性リズとともに通りがかりの英国船に助けられた。そしてまたしても現れた潜水艦を今度は逆に乗っ取るが、何者かの手で計器を破壊され艦は進路を失う。あてどない漂流を続け、いつか彼らは周囲を峨々たる絶壁に囲まれた未知の大陸に到達――そこは猿人、原人、恐竜、翼竜、ありとあらゆる怪獣が跋扈する太古そのままの世界だった! 永劫の時の流れの彼方に没し眠り続けていた死の世界が、ここにいま再び悪夢にも似て彼らを取り囲む……。

chapters/もくじ

1.〜10. 章題なし

characters/登場人物

ボウエン・タイラー アメリカ人の造船技術者
リズ・ラ・ルー ボウエンが漂流中救い上げた可憐な美女
フォン・シェーンフォルツ ドイツ潜水艦の悪辣な司令官。リズの婚約者
ブラッドリー イギリスの引き船の航海士
オルスン 同機関士
ウィルスン 同乗組員
ベンスン
ホワイトリー
ティペット

history/初出

The Land That Time Forget/Bowen J.Tyler's Manuscript,Aug.1918,Blue Book magazine
The Land That Time Forget,1924,McClurg

comment/コメント

 月シリーズと並んで、単独のSF作品としては1,2をあらそう名作。SFファンも、秘境冒険小説ファンも、読んで損はない! 人類進化テーマのSFの、古典にして到達点。本巻は導入部だが、徐々に謎が解きほぐされていく、3部作の構成もすばらしい。これを読んで続巻が気にならない人はいないだろう。バローズ万歳!

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