英語で読むバローズ


Lost on Venus


Cover Art by UNKNOWN

NEL/2939/New English Library/Apr.1971/p190/30p(UK)

contents/内容

Lost on Venus / 『金星の死者の国』

comment/コメント

 英国版金星シリーズの第2巻。英国版は表紙の画風がアメリカ版とは異なり、独特でいい味を出しているんですが、本書もなかなかです。背後の適当に描かれている男はカースン・ネーピアだとして、トカゲの化け物みたいなのはヴィアのつもりでしょうから(目が違うが)、短剣を腰に、石を片手の勇ましい女性はドゥーアーレーなんですね、きっと。ヴィアに喰われそうになったカースンを必死になって助けたシーンなのでしょう。あきらかにカースンより強そうだったりして、とても深窓のお姫様には見えませんが、美人だから許します。ちょっと有色人種の血が混ざったエキゾチックな美女ですが、ビキニパンツに全開ニプレス付きバストはこの画家の好きなスタイルのようで、『火星の巨人ジョーグ』のデジャー・ソリスもこんな格好でした。子供も買える本としての最低限の良識なのでしょうか。バローズ・ヒロインにしてはやや小振りなバストですが、ドゥーアーレーは17歳という設定なので(金星年齢なので実際はもっと若いかも)こんなものでしょう。画家も、若いモデルかグラビア写真をさがしたのだと思います。
 本書は他のNEL版とは版が異なるようで、「No.2 in the Venus Series」といった表記も、トレードマークもありません。価格がやや安いので、古い版なのだと思います。
ヴィアに喰われそうになったときのカースン一行はようやく槍などの武器を自作したばかりなので、腰の剣は不自然だし、確かドゥーアーレーはやりで立ち向かったはず……といわけで、この美女、正体はどうやらナルトのようです(C:小林さん)

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