歴史小説 historical novels

カリグラ帝の野蛮人
I am a Barbarian(1967)

厚木淳:訳/加藤直之:画/厚木淳:解説 東京創元社/創元推理文庫601-36 /1982.11.05初版/283頁


story/あらすじ

 ローマ皇帝ガイウス・カエサル・カリグラは、幼い頃より残忍な性格だったが、皇帝に即位して後は暴君の名を欲しいままに浪費と残虐の限りをつくし、元老院の権限を無視して専制を敷いた。本書は、ケントの王の孫の身でありながら、ローマ軍に捕らえられ、奴隷としてカリグラに仕えたブリタニクスの目を通して、暴君カリグラの一生を描いた歴史小説の形を取っている。史実を踏まえた上で繰り広げられるバローズお得意の冒険とロマンの世界は必ずあなたを魅了する!

chapters/もくじ

  1. ローマ歴769年(西暦16年)
  2. ローマ歴770年(西暦17年)
  3. ローマ歴770年(西暦17年)
  4. ローマ歴770年(西暦17年)
  5. ローマ歴770年(西暦17年)
  6. ローマ歴770年――771年――772年――775年(西暦17年――18年――19年――22年)
  7. ローマ歴776年(西暦23年)
  8. ローマ歴776年(西暦23年)
  9. ローマ歴776年(西暦23年)
  10. ローマ歴776年(西暦23年)
  11. ローマ歴776年(西暦23年)
  12. ローマ歴776年(西暦23年)
  13. ローマ歴776年(西暦23年)
  14. ローマ歴779年――780年――781年(西暦26年――27年――28年)
  15. ローマ歴782年――790年(西暦29年――37年)
  16. ローマ歴790年――791年(西暦37年――38年)
  17. ローマ歴791年――792年(西暦38年――39年)
  18. ローマ歴792年(西暦39年)
  19. ローマ歴792年(西暦39年)
  20. ローマ歴793年――794年(西暦40年――41年)
  21. ローマ歴794年(西暦41年)

characters/登場人物

ゲルマニクス ティベリウス帝の甥。クラウディウス家
アグリッピナ アウグストゥス帝の孫娘。ユリウス家
ネロ その長男
ドルスス その次男
ガイウス(カリグラ) その三男
小アグリッピナ その長女
ドルシラ その次女
ユリア その三女
アントニア ゲルマニクスの母。ティベリウスの弟の妻
ブリタニクス カリグラの奴隷。ブリトン人
ティブール 剣闘士上がりの兵士
セイアヌス ティベリウス帝の寵臣。のち近衛都督
アッティカ カエソニアの女奴隷。ベルギー人
ヌメリウス 元老院議員ピウスの奴隷。スペイン人
ドルスス ティベリウス帝の息子
リヴィラ その妻

history/初出

I am a Barbarian,1967,Ace Books

comment/コメント

 久しぶりにERBが筆を執った歴史小説。絶筆直前の1941年には書き終わっているが、長く出版されなかった。死後発見されたと思われる。死後17年と、現在知られている最後に発表されたERBの作品でもある(これ以降にも出版された作品はあるが、いずれも雑誌などで発表済みのものだ)。
 評価としては、力作ではあるが、ちょっと上滑りか? という感じ。個人的には古代ローマは好きなので、楽しんで読めたが、カリグラ(カリギュラのほうがなじみがあるか?)の性格設定が、中途半端なようにも思える。

追記だが、1990年代後半になって、新たなバローズの発掘作品が刊行されている

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