火星シリーズ1
Mars/Barsoom series 1


[新版]火星のプリンセス
A Princess of Mars(1912/1917)


Cover Art by Juuryoku Iwago with WONDER WORKZ

創元SF文庫601-45 ハ-3-45/厚木淳:訳/岩郷重力+WONDER WORKZ:画/初版2012.3.2


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story/あらすじ

 南軍の騎兵大尉ジョン・カーターはある夜、アリゾナの洞窟から忽然と火星に転移した。時まさに火星は乱世戦国。地球とは桁外れに発達した科学力を背景に、四本腕の獰猛な緑色人や地球人そっくりの美しい赤色人らが、それぞれ皇帝を戴いて戦争に明け暮れている。その渦中に飛び込んだ快男子カーターは絶世の美女デジャー・ソリスを救い出すべく、剣を片手に超人的な身体能力を駆使して縦横無尽の大活躍を見せる……。スペース・オペラの原点ともいうべき不朽の傑作!

Chapters/目次

  1. アリゾナの山間にて On the Arizona Hills
  2. 死からよみがえる The Escape of the Dead
  3. 火星到着 My Advent on Mars
  4. 囚われの身 Aprisoner
  5. 番犬をかわして I Elude My Watch Dog
  6. 友情を生んだ戦い A Fight that Won Friends
  7. 火星の育児 Child Raising on Mars
  8. 空からの美しい捕虜 A Fair Capitive from the Sky
  9. 火星のことば I Learn the Language
  10. 族長に昇進 Champion and Chief
  11. デジャー・ソリスとともに With Dejah Thoris
  12. 権力を持った捕虜 Aprisoner wuth Power
  13. 火星の恋 Love Making on Mars
  14. 死の決闘 A Duel to the Death
  15. ソラの身の上話 Sola Tells Me Her Story
  16. 逃亡計画 We Plan Escape
  17. 再捕縛 A Costly Recapture
  18. ワフーン族に囚われて Chained in Warhoon
  19. 闘技場の決戦 Battling in the Arena
  20. 大気製造工場 In the Atmosphere Factory
  21. ゾダンガ空中偵察隊 An Air Scout for Zodanga
  22. デジャー・ソリスとの再会 I Find Dejah
  23. 大空で迷う Lost In the Sky
  24. タルス・タルカス友情を知る Tars Tarkas Finds a Friend
  25. ゾダンガとの決戦 The Looting of Zodanga
  26. 殺戮から歓喜へ Through Carnage to Joy
  27. 歓喜から死へ From Joy to Death
  28. アリゾナの洞窟で At the Arizona Cave

characters/登場人物

ジョン・カーター 地球人、バージニア出身の南軍騎兵大尉
タルス・タルカス 緑色人、サーク族の副首領
デジャー・ソリス 赤色人、ヘリウムの王女、絶世の美女
ソラ 緑色人、侍女
サルコジャ 緑色人、陰険な侍女
ロルクワス・トメル 緑色人、サーク族の王(ジェド)
タル・ハジュス 緑色人、サーク族の獰猛な皇帝(ジェダック)
タルドス・モルス 赤色人、ヘリウムの皇帝(ジェダック)
モルス・カジャック 赤色人、小ヘリウムの王(ジェド)。皇帝(ジェダック)の息子、デジャー・ソリスの父
カントス・カン 赤色人、へリウム海軍の士官(パドワール)
ダク・コバ 緑色人、凶暴なワフーン族の王(ジェド)
サン・コシス 赤色人、ゾダンガの皇帝(ジェダック)
サブ・サン 赤色人、ゾダンガの王子
ウーラ ジョン・カーターの忠実な番犬

history/初出

Under the Moons of Mars, Feb.-July,1912 The All-Story
A Princess of Mars, 1917, A. C. McClurg

comment/コメント

 創元版『火星のプリンセス』、待望の復刊。映画『ジョン・カーター』とのコラボであることは疑いないが、そういった大人の事情は抜きにして、うれしい限りだ。合本版は健在とはいえ、いかにも分厚く高価で、気軽に買ったり読んだりしにくい形になってしまっていたから。願わくば続巻も刊行が進み、現在在庫切れの合本版第2集以降の分も再び手に取って読める形になることを祈っている。
そのためには映画がシリーズ化されることが必須条件だと思うが…
 厚木さんが他界していることもあり、訳文は合本版そのままと思われる。それはまあいのだが、残念なのは、表紙絵がないこと(記録写真などを画像処理したもの?)、挿絵がないこと。口絵がコスト増なのはわかるが、挿絵は入れてほしかった。武部さんの絵は合本との差別化や映画版とのデザインの違いを隠す意図かと思うが、できればターザン同様、加藤直之さんの登場を願いたいところだった。千載一遇のチャンスだったのに、残念。
 なお、アマゾンへのリンクは文庫版のほか、キンドル版も掲載しているので、注意ください。

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