地底世界シリーズ1 PELLUCIDAR series 1

地底世界ペルシダー
At the Earth's Core(1922)

Illustrated by Shuji Yanagi

佐藤高子:訳/柳柊二:画/野田昌宏:解説 早川書房/ハヤカワ文庫SF016 /1971.01.31初版/247頁


story/あらすじ

 鉱山主イネスと老技術者ペリーは、新たに開発した地下試掘機「機械モグラ」で地底への実験旅行に出発した。ところが舵の故障から方向の自由を失い、試掘機は地殻をつらぬいて一路垂直に突進しはじめた! 機内の温度はぐんぐん上昇しすでに死は目前に――その時、突然彼らは‘外’へ出た。なんと地球の内部はがらんとした大空洞だったのだ! 空洞の中心の発光核が常時不変の白昼と炎熱を作りだし、夜も時間も存在しない摩訶不思議の世界ペルシダー。そこに迷い込んだ二人を襲う危機また危機の果てに待つものは? 傑作古典<地底世界シリーズ>ここに開幕!

chapters/目次

プロローグ
  1. 永遠の焔に向かって
  2. 不思議な世界
  3. 新しい主人
  4. 美女ダイアン
  5. 奴隷
  6. 恐怖のはじまり
  7. 自由の身となって
  8. マハールの神殿
  9. 死の顔
  10. 再びプートラで
  11. マハールの四死体
  12. 追跡
  13. 狡猾な男
  14. エデンの園
  15. 再び地上へ

characters/登場人物

デヴィッド・イネス 若く強靱な精神と肉体を持つ鉱山主
アブナー・ペリー 地下試掘機を製作した老技術者
美女ダイアン 地底世界の住人。残虐な爬虫生物マハール族の捕虜
毛深い男ガーク
狡猾な男フージャ
醜男ジュバル
ジャ メゾプ族の勇者
強者ダゴール 美女ダイアンの兄

history/初出

At the Earth's Core,Apr.1914,All Story Weekly Magazine
At the Earth's Core,1922,McClurg

comment/コメント

 これぞ、わたしが最初に読んだバローズ。正確には小学生の頃に『類猿人ターザン』を子供向けにリライトしたものは読んでいるけど、当時は作者を意識せず、おもしろい小説だなあというだけの認識だった。正確には野田昌宏訳を先に読んでいるけど、あとで読んだこちらのほうが断然おもしろかった。野田氏の訳はサービス精神旺盛なのはいいが、ちょっと作りすぎで、勝手なエピソードが入ったり、登場人物の言葉なんかもふざけている感じがあったように思う。火星シリーズにはない妙なリアリティもあって、個人的には未だにもっとも好きなシリーズだ。

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