ターザン・シリーズ3 TARZAN series 3

ターザンの凱歌
The Beasts of Tarzan(1914)

Illustrated by Motoichiro Takebe

高橋豊:訳/武部本一郎:画/森優:解説 早川書房/ハヤカワ文庫特別版SF103 /1972.05.15初版/282頁

この絵は権利者である故武部本一郎夫人・武部鈴江さんの許諾により転載しています

story/あらすじ

 ターザン2世誘拐さる! 雨期のアフリカを逃れてロンドンへ渡ったターザン一家に突如ふりかかった大事件−かつて彼の証言によって逮捕された国際スパイ、ニコラス・ロコフが脱獄し、生後間もないジャック坊やを連れ去ったのだ。悲嘆にくれるジェーンを残し怒れるターザンは単身敵地に乗り込む。だが悪虐非道な悪魔の復讐の、それはほんの手始めにすぎなかった。やがてまんまとふたりを手中に落としたロコフは、一路アフリカへ向かう。果たしてふたりの行く手にはいかなる運命が待ち受けるのか。そして、ジャック坊やの行方は……? 再び死闘を繰り広げる密林に、ターザンの凱歌があがる日はいつ?

chapters/目次

  1. 誘拐
  2. 島流し
  3. 追いつめられた野獣
  4. シェスタ
  5. ムガンビ
  6. 恐ろしい乗組員
  7. だまされて
  8. 死の輪舞
  9. 紳士かそれとも悪党か
  10. スウェーデン人
  11. 老女タンブザ
  12. 黒い悪玉
  13. 脱出
  14. 密林にただひとり
  15. ウガンビ河をくだって
  16. 闇のかなたに
  17. キンケード号のデッキで
  18. パウルヴィッチの復讐
  19. キンケード号の最期
  20. ふたたびジャングル島で
  21. ジャングルの法律

characters/登場人物

ターザン ジャングルの王者。英国貴族グレイストーク卿
ジェーン ターザンの妻
ジャック ターザンの息子
ニコラス・ロコフ 国際スパイ
アレックス・パウルヴィッチ ロコフの相棒
スヴェン・アンデルセン キンケード号のコック
ムガンビ ワガンビ族の酋長
ムガンワザム ウガンビ川流域部落の酋長
タンブザ ムガンワザムの妻
アクート 類人猿
ガスト カウリー号の反乱者
モムラ
カイ・シャン

history/初出

The Beasts of Tarzan,May.16-Jun.14,1914,All-story magazine
The Beasts of Tarzan,1916,A.C.McClurg

comment/コメント

 ルーチンな1冊、との評価だが(森優氏の解説による)、個人的にはつづく『ターザンの逆襲』よりも好きだ。やはり、なんといってもターザンである。ちなみに今回は誘拐されっぱなしだが続編では主人公をつとめることになるジャックは特別編にあげた『石器時代から来た男』でも侍女エスメラルダに抱かれた赤ん坊としてちょっとだけ登場している。まあERBらしいお遊びの一環だが、ファンにはたまらないところだろう。

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